2018年2月25日日曜日

電気(4) ~ コンセント

電気シンボル

Revitではコンセントも単なるシンボルではなく、実態としてのプレートやコンセントボックスのモデルが必要です。一方平面図ではやはりシンボルとして表示する必要があります。
これは洋の東西を問わないようで、Metric Libraryに含まれる米国仕様のコンセントも同じような設定になっています。これをJIS仕様のシンボルに変更してみましょう。

コンセントのファミリを開く

Metric Library のコンセントを開いて中身を検討してみましょう。

  1. [ファイル]>[開く]で「配置」のMetricLibraryをクリック。
    Metric Library
  2. [電気]>[MEP]>[電力]>[端子]>[M_2 口コンセント]を開く。
    コンセントのファミリ
    • コンセントは壁面にとりつくので「面付き」のファミリになっています。
    • 中央の緑の丸い記号は電気コネクタです。
  3. [プロジェクトブラウザ]>[ビュー]>[平面図]>[参照レベル]
    モデルとシンボル
    • GFCIの文字があるのが「シンボル」です。
    • シンボルは一般注釈」で作成され、挿入されています。
    • シンボルは差し替え可能です。
  4. 記号を選択し、[プロパティ]ウィンドウの[タイプを編集]
  5. [ロード]をクリックし、Metric Libraryの[注釈]>[電気記号]>[排出口]の「JIS_コンセント-ワイド形-口数」を選択して開く(排出口はOUTLET-コンセント の誤訳です)
    OUTLETを排出口と訳してしまった?
  6. [口数]の値を削除してOK
  7. 横向きに配置されてしまうので、下の図のように回転して、中心と下端を参照面にロックする。
    90度回転して中心と下端を参照線にロック

コンセントのタイプ

100V 15Aのコンセントとして、
  1. [作成]タブ>[プロパティ]パネル>[ファミリタイプ]
  2. タイプでGFCIを選択し、[タイプを名前変更]で名前を100VとしOK
  3. [スイッチ電圧]を選択し、[パラメータを編集]で、名前を「電圧」に変更。
  4. [電圧]を100V、[負荷]を1500VAに設定
  5. [ラベル]パラメータを削除する。
  6. [新しいパラメータ]ボタンをおして、
    • 名前ー極数
    • 専門分野ー電気
    • パラメータタイプー極数
    • パラメータグループー電気工学
    • タイプを選択
    • OK
      極数パラメータを作成
  7. [OK]
  8. コネクタを選択し、プロパティウィンドゥの
    • [システムタイプ]を「電力-平衡」を選択する。
    • [極数]の[=]をクリックし、「極数」を選択する。
    • [皮相負荷]の[=]をクリックし、[負荷]を選択する。
      コネクタのプロパティ
100Vのコンセントなので、極数は1となります。200Vのコンセントの場合は極数は2です。

使用してみる

名前を「J_コンセント」として、プロジェクトにロードして配置してみます。
壁面に配置する
配置したコンセントを選択すると、負荷分類、負荷、電力、極数が表示されます。

立面図は下の図のようになっています。
立面図
規定値の高さプロパティの値を300としたので、平面図で配置した時点でFL+300に配置されています。

2018年2月18日日曜日

電気(3) ~ 器具と機器

器具と機器

コンセントのカテゴリは電気器具です。電気系のカテゴリはは2018では「器具」、「機器」に分かれています。器具は照明と電気のみです。
  • 器具
    • 照明器具---------一般照明、非常用照明など
    • 電気器具---------コンセント類
  • 機器
    • 照明機器---------スイッチ類
    • 電気機器---------分電盤・キュービクル類
    • ---------
    • データ機器-------LANなど
    • ナースコール機器
    • 火災報知機器
    • 警備機器
    • 通信機器----------TVなど
    • 電話機器
弱電系は機器だけです。リボンもちょっとわかりにくくなっています。
緑が器具、青が機器

上の図で緑が器具、青が機器のカテゴリです。

カテゴリを意識しておくことは、モデリング上重要です。

2018年2月12日月曜日

電気(2) ~ 100Vは1極 200Vは2極

極数=電圧線の数

分電盤のファミリにはコネクタが必要です。コネクタには下の図のようなプロパティがあります。
電気コネクタのプロパティ:電力ー平衡の場合
このうち、大事なプロパティは極数のプロパティです。極数とは、機器につながる電圧線の数を示しています。すなわち

  • 100V=1極
  • 200V=2極

です。

配電方式と極数

単相2線(2φ2W)では、電圧線と接地線がつながって、100Vの電圧を得ることができるので、電圧線は1本つまり極数は1です。
単相2線式は電圧線が1=極数1
次に、単相3線式の場合は電圧線と接地線をつなげば100V、電圧線同士をつなげば200Vをとることができるます。
単相3線には電圧線が2=極数2
コンセントや電灯であれば、100Vならば電圧線が1なので極数は1、200Vならば電圧線が2本なので極数は2です。配電盤であれば電圧線が2本なので極数は2となります。

  • コンセント・照明などの器具
    • 100V=極数1
    • 200V=極数2
  • 分電盤
    • 単相2線式=極数1
    • 単相3線式=極数2
となります。






2018年2月4日日曜日

電気(1) ~ 配電システムと電圧

電圧の設定

簡単な住宅の電気配線図を作成してみます。最初に行うことは電圧設定です。一般に

  • 100V ( 95V~107V)
  • 200V (182V~222V)

の電圧が必要です。

  1. [管理]タブ>[設定]パネル>[MEP設定▼]>[電気設定]
  2. [配線]>[電圧設定]
  3. [追加]または既存を編集し、名前:100V、値:100V、最小:95V、最大:107Vを作成。
  4. 同様に200V の電圧を作成。
    電圧設定

配電システムの作成

次に配電システムを作成します。配電システムは
  • 単相2線式 1⌀2W100V
  • 単相3線式 1⌀3W100/200V
  • 三相3線式 3⌀3W200V Y-Δ
  • 三相3線式 3⌀3W400V Δ-Y
  • 三相4線式 1⌀210/105V、3φ210V Y-Δ
  • 三相4線式 3⌀415V、1φ240V Δ-Y
などがありますが、住宅の電灯・コンセント用としては「単相3線式」があればいいです。
    1. [管理]タブ>[設定]パネル>[MEP設定▼]>[電気設定]
    2. [配線]>[配電システム]
    3. 名前:1⌀3W、フェーズ:1、配線:3、L-L電圧:200V、L-G電圧、100Vを設定。
      配電システム
    ※L-L電圧は電圧線ー電圧線を結線したときの電圧、L-G電圧は電圧線と接地線・中性線を結線したときの電圧です。
    その他としては、動力用に三相三線式(3⌀210V)があればいいでしょう。